本年もよろしくお願い致します、藤村です。
今回は、「なぜ住居に段差があるのか?」という
素朴な点にスポットを当てたいと思います。
「段差」は皆さんが住まわれている住居の到る所に
あると思いますが、これらの段差の存在にはそれぞれ
きちんとした理由があります。
●玄関やアプローチ・門扉周辺の段差
地形の影響もありますが、地面から直接の
「湿気」を防ぎ、土台を腐りにくくするためです。
これは床下の通気性を保つのに必要な段差です。
特に1階の木造床は、直下の地面から一定の
高さを保つことが定められています。
⇒床下換気
⇒床高
●和洋室の段差
和室の畳と洋室のフローリング(用語集)
の床の厚さの違いから生じる段差です。
差はおよそ10~40mmほどです。
●玄関戸下枠や建具の敷居にある段差
この段差は、すきま風や別室の光の漏れを防ぐ
いわば生活の知恵から生まれた段差です。
●浴室出入口の段差
日本の風呂は、洗い場で湯水を流すため、
洗面所・脱衣室にその水が流れ出ないようにする
ためにやや高めの段差を設けました。
●その他
最近はスキップフロア(用語集)と呼ばれる
床面の高さが通常と異なる住宅部分から生じる
大きな段差もあります。
では、これらの段差はどうやって解消されるのか?
それは次回以降、紹介していきたいと思います。