本日のブログ担当しますだぶるです。
今回は地震に強い住まいのお話。
【耐震(たいしん)、制震(せいしん)、免震(めんしん)】 という言葉を
どれかは皆様も聞いたことがあると思いますが、
何がどう違うか、 そもそも同じ意味だと思っていたなんていう方も
いらっしゃるのではないでしょうか?
今回はその違いと、よく言われる 『メリットデメリット』 などの観点から、
少しご説明したいと思います。
(写真は全てミサワホームさんのパンフレットから抜粋)
【耐震 (たいしん)】
一般的に日本の戸建住宅は、この 『耐震』 という観点から改良が重ねられて来ました。
地震(揺れ)に対して、壊れることなく、いかに耐えられるか。
構造を強固にすることで、住まいの安全性の確保を求めたのです。
現在、戸建住宅のほとんどが 『耐震構造』 だと思いますが、
その程度は様々なので、各社のパンフレットに記載されている数値を参考に、
各社の比較をされると良いと思います。
建物が壊れる心配はありませんが、変位量(地震による構造体の動く幅)によっては、
外壁が壊れたり、室内クロスが破れたりと、軽微な補修は必要になります。
また、室内の揺れはそのままなので、タンスやTVなどの家具の転倒にも
注意が必要です。
【制震 (せいしん)】
以前では、高層ビルや大型の建造物に採用されていた方法で、
地震の揺れを抑える(少なくする)観点から考えだされました。
揺れを抑える方法は各社によって様々ですが、戸建住宅で主流になっているのは、
『高減衰ゴム』 を用いた揺れの吸収です。
簡単に言うと 「地震エネルギー」 を 「熱エネルギー」 に換えてしまうようですが、
生卵を高いところから落としても割れない実験をTVなどで見たことがある方は、
そちらのイメージの方が分かり易いかも知れません。
メリットが立地に左右されない他、安価(数十万円で設置可)な為、
お客様の反応は良いようです。
特に鉄骨メーカーは元々構造的に揺れやすいので、
鉄骨各社もこぞって開発に力を入れています。
但し、揺れを抑えるといっても最大で50%程。
過信は禁物なので、家具などの転倒にも十分注意が必要です。
【免震 (めんしん)】
「揺れを逃れる」 観点から発達した方法で、
出前のバイクなどについている装置のようなものです。
建物は吊るしたり、空中に浮かすことは出来ないので、
地面と建物の間に ボール状 の装置を用いて、
地面の揺れを建物に伝えないようにしています。
メリットは、あまり建物が揺れない為、家具の転倒の心配がなく、
また、建物への負荷もかからないので、内外壁の補修も不要である点です。
但し、設置には数百万ほどかかることや、
中小規模の地震には装置が作動しないこと、
建物が動くので(実際には地面が動いていますが)、隣地との境界線から
最低でも50センチは離す必要がある点などがデメリットとして挙げられます。
以上、長文になってしまいましたが、
おおよそ、ご理解頂けましたでしょうか?
検討している土地のエリアや気候風土、
予算や工法などトータルで検討されるとスムーズに考えもまとまると思います。
あなたにとっての最良が選べますように、
頑張ってください。
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